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2020年5月17日日曜日

芦屋 ヨドコウ迎賓館へとことこと


ある気持ちの良い5月の日.


とある入口.


覗いてみると扉の向こうにはさらに階段.


内側から見るとこんな感じ.


やってきましたヨドコウ迎賓館.

玄関前の待合空間.

こんなところなら,いつまでも待たされていたいですね.


玄関扉.

階段室の窓.


階段からの景色.


窓が美しい額縁に縁取られた絵画のよう.

設計はフランク・ロイド・ライト(1867-1959).
昨今,機能性の追求にのみ突っ走った近代建築が,反省を余儀なくされています.自然の破壊,人間性の欠如が問題になっているわけです.ライトは,建築が周辺の自然環境と融和すべきことを強調し,機能性の追求のみでは豊かな人間性は保証されないとして,「有機的建築」の実践を使命としたのです.彼の理想はいまこそ,真の理解を迫られているというべきでしょう.  by 日本大学教授 谷川正己
ヨドコウ迎賓館の見所

  • 建物の立地
  • ライト坂
  • アプローチ
  • 土地と建物の一体化
  • 日本建築からの影響
  • 代表的な装飾
  • 大谷石
  • 飾り銅板
  • 湿気対策
  • 作り付けの家具

ヨドコウ迎賓館の来歴
1918 F. L. ライトによって基本設計終了
1924 竣工.山邑家別邸として.
1947 淀川製鋼所の所有となる.
1989/6 ヨドコウ迎賓館として一般公開開始.
1995/1 阪神淡路大震災に被災
1998/5 一般公開再開
2019/2 保存修理工事を経てリニューアルオープン


工学院大学建築学科南迫研究室による復元模型.
尾根の上に傾斜に沿うように設計されている.
建物敷地の下段には池も.


ずんずんずんと上がって3F西面の廊下.各所の内装に大谷石が使用されています.


階段室に上から光が降り注ぐ配置.


縁側のように和室との間にワンクッション置いた廊下.




3F平面図 右が北


廊下と和室間の開口部の銅版装飾.


欄間のような場所にある扉を開けると天井面に光が入ってくる.




和室と廊下の間の高低差によりフットライトのような光が入る.


幾何学的なホール天井.


浴室.


コーナー部がR形状に.汚れが溜まりにくい工夫.



小間使いの間.小間使いになりたいw


3F家族の寝室.



3F化粧室.小上がりのように床をあげた和室なので


隣接する椅子空間の家族の寝室と視線の高さが合いやすくなっている.


3F子供の寝室の暖炉.



屈曲させることにより,見通せるが丸見えにはならない3F廊下.
この廊下を愛しの猫様がやってきたりすると,ドラマチックですね!



4F平面図 右が北


4F食堂の暖炉.





食堂の北側に隣接する厨房.



厨房から食堂へのカウンター.


美しいが埃のたまりそうな装飾.お掃除は小間使いさんの出番か.


食堂からは,そのまま3F屋上のバルコニーへ出られる.


2F屋上へのステップダウン.


2F屋上先端からの眺め.
大洋に漕ぎ出す船の舳先のようにも.


眼下の駐車場,先ほどの模型によると植木のあたりに池があったようだ.


芦屋川右岸,開森橋から阪急芦屋川駅,阪神芦屋駅が見える.


左岸,芦屋浜シーサイドタウン方向.


ホールの天井もそうだが,角度による影でも表情を作っている.


細部まで彫刻を施された大谷石で装飾されている.


大谷石による階段の質感.


差し込む光も装飾のようだ.


トップは艦橋のよう.


沖合の高層ビルは六甲アイランド.


1,2F平面図 右が北


2F応接間.まさに迎賓館というにふさわしい設え.


応接間の暖炉.


1F玄関ホールと倉庫の扉.


今回の工事中に新たに土中からレンガ擁壁が発見された.レンガの上にはデンティル(歯飾り)の彫刻を施した大谷石が載っていました.


レンガとデンティル彫刻を施した大谷石が見えるような形に修復されています.



開森橋から見た芦屋川.

1年前の5月の散歩でした.ではまた.
2019/5に散歩

国指定重要文化財「ヨドコウ迎賓館」2年3カ月ぶりに一般公開 サンテレビ by YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=InusCgRmpkw


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